いや別に理由は整然としている。
職業を全うしたいという気持ちとそれとは別の次元に存在する自己嫌悪との葛藤に負けたからだろう。
世論に負けたからではないと思う。 きっかけはそれであったとしても。
昨晩、テレビでイラクの内乱で命を落としたフォトジャーナリスト橋田信介さんの特集を見てふと写真家ケビン・カーターのことを思い出した。
二人に共通しているのは真実を伝えたかっただけだと思う。
カーターについて知らない人はここがよくまとめられているので参照してほしい。
私もこのニュースを最初に知ったときにかなり衝撃が走った。
たった一枚の写真が多くを語った。
カーターが少女を助けなかったのは事実だが、ではあなたはそして私は今なお貧困に飢餓に苦しむ人々を助けられるのだろうか。
戦火、内乱に苦しむ人々を救えるのか。
それよりもその事実を知らしめた、現実をつきつけたジャーナリストの功績に敬服すべきではないのだろうか。
少女の死(推定)、カーターの死。
それは今なお多くの問題点を投げかける。
でも決して無駄な死ではない。